02

News

KSIP採択チーム コミュニティ交流会#3 開催レポート

2025年6月2日。
慶應義塾大学 矢上キャンパス 創想館にて Keio Startup Incubation Program(以下、KSIP)採択チームの交流会が開催されました。
※KSIPについて詳しくはこちら

2023年に始動したKSIP。今回で第3回となる交流会には、起業を目指し研究成果の社会実装に挑戦する教員・研究者を中心とした採択チーム、プログラム修了後に新たな挑戦を続ける起業家の先生、そしてイノベーション推進本部やKIIの、起業支援に関わるメンバーが集い、ディープテック領域における「大学発スタートアップ創出」を共通テーマに、活気ある対話が交わされる時間となりました。

まずは、イノベーション推進本部 スタートアップ部門の池田・鎌形よりご挨拶

「クローズドな場・コミュニティだからこそできる話を」と、採択チームの先生方へ闊達な交流を促しました。

続いて、採択チームの方々の自己紹介タイムへ。(写真は、主に新規採択されたチームの方々です)

大学発、特にディープテック領域の起業は、思い立ってすぐに実行できるものではありません。
社会実装に向けて一歩踏み出しながらも、予想以上に立ちふさがる多くの壁に、真摯に向かう研究者の皆様。それを乗り越えるためのヒントを求めて、今回はなんと、採択された全チームの方々が集まってくださりました。

そして、スタートアップ部門を立ち上げ、取りまとめてきたイノベーション推進本部長の新堂が乾杯のご挨拶。

その後、歓談タイムを経て、2025年1月KIIより出資を受けKSIPを修了された、BlueWX株式会社 代表取締役(ファウンダー&CTO)宮本佳明先生によるゲストスピーチが始まりました。

KSIPの立ち上げ当初でもあった当時、1on1の伴走支援を受けた経験を振り返りながら、イノベーション推進本部による支援のあり方にも触れていただきました。

「助言や『こうするといいのでは』という宿題をいただいていた」
「その一つひとつをクリアしていった」
「支援があったから、今があると思っている」
「壁打ちからやってくれて、本当に感謝をしている」

との言葉も発せられ、当時関わっていた新堂や他のメンバーも、思わず表情をほころばせる場面がありました。

その後は質疑応答へ。最初から、核心をつくこんな質問が…!

「起業に向けて、最も大変だったこと・苦労したことは?」

クローズドな場だからこそ語られる、
大学発スタートアップのリアルな裏側。
その質問に端を発し、さらにこんな“突っ込んだ”質問が続きました…!

Q具体的にどんな苦労や難易度が?
Q人選びは、どんなポイントが決め手に?
Qどれだけの期間・段階を踏んで経営人材を決めた?
Q資金調達のプロセスはどう進めた?

この場でしか聞けない率直なやり取りと、実体験に裏打ちされた回答が続出。
(コミュニティ限定のため、ここまででお許しを…!)

起業にあたっては、成功事例もさることながら、その裏側にある試行錯誤や迷いの経験談が何より参考になります。
特に、創業前に直面するディープテック領域ならではの壁にどう向き合うかという点で、今回のセッションは参加者にとって大きな気づきとなったようです。

宮本先生のスピーチの締めくくりは「今後のビジョン」について。

「国内外で、さらに顧客を増やしていきたいと考えている」
「そのために、何が必要なのかが今見えてきたところ」
「お客様からの『信頼』を勝ち取って、さらに成長していきたい」

大学発の研究から始まり、顧客の信頼を得て社会に広く届ける。
まさに、慶應義塾大学発スタートアップらしい、強い思いが共有されました。

その後も交流は続き…

予定時間を過ぎても、会話は尽きることなく続きました。
共通の想いや課題を抱える仲間同士の率直な対話が、次のアクションを後押ししていく様子が印象的な時間でした。

参加者全員の熱量が形となり、盛況のうちに閉会。
先に学んだ者と後で学ぼうとする者が、相互に学び教え合う「半学半教」という慶應義塾の精神が、自然と息づく時間となりました。

イノベーション推進本部もまた、こうした現場の声や体験から学び、「起業支援」「知財支援」など、あらゆる支援体制の進化に取り組んでいます。採択チームの挑戦が加速するよう、より一層ギアを上げて取り組んでまいります!

今後の取り組みにも、ぜひご期待ください。

一覧へ戻る