慶應義塾(理事長:伊藤 公平)と株式会社三井住友銀行(頭取CEO:福留 朗裕、以下「三井住友銀行」)は、産学連携協力・スタートアップ創出支援に関する協定(以下「本協定」)を締結いたしました。
本協定の締結を踏まえ、独創的な研究開発の支援や産業育成を共同で推進し、新たなイノベーションの創出やスタートアップ・エコシステムの構築を目指し、様々な社会課題の解決を進めて参ります。
尚、三井住友銀行がこれまでスタートアップ企業向けに提供していた独自のソリューションを、大学の基礎研究やシーズに応用し、連携が期待される事業会社のニーズと結びつけるとともに、スタートアップの創出と促進を図る連携体制を構築することは、初めての取組となります。
- 本協定締結の背景
足許の企業の設備投資は旺盛な状況が続き、これまで30年間上がらなかった賃金や物価が動き出す等、企業の成長期待は今後更に高まりつつあります。社会課題の解決と持続的な経済成長の実現に向け、長期的視点で、経済全体の生産性を高めていくためには、科学技術の成長やイノベーションの創出が重要なカギとなります。また、社会課題解決の担い手として大きな可能性を秘めた大学組織から特色ある研究が創出され、その研究の成果が社会への実装に繋がり、その後においても大学発スタートアップが絶え間なく生み出されていくスタートアップ・エコシステムの構築に期待が高まっています。
慶應義塾では、「全社会の先導者たらんことを欲するものなり」という創立者 福澤諭吉の志に基づき、2018年、慶應義塾大学にイノベーション推進本部を設立。「未来のコモンセンスをつくる研究大学」を目指し、学問によって社会を豊かにし、社会からの学問への信頼を高める「学問の社会実装」と、経済発展を促進する「起業家・実業家の創生」を推進しています。また、イノベーション推進本部スタートアップ部門では、世界規模の社会課題解決ができるようなディープテックスタートアップの創出と育成支援を目的とし、2023年10月に開設した、慶應スタートアップインキュベーションプログラム(KSIP※)を通じて、慶應義塾大学の研究成果の社会実装を目指す研究者・起業家への支援活動を行っています。
三井住友銀行では、株式会社三井住友フィナンシャルグループ(執行役社長グループCEO:中島 達)の中期経営計画において、環境問題や人権、貧困・格差等の社会課題の解決に向けた取り組みが企業経営の大きなテーマと捉え、「質の伴った成長」の実現に向けて、「社会的価値の創造」を新たに経営の柱の一つに据え、お客様のビジネスモデル変革支援、あるいはイノベーションの創出や新たな産業育成を前向きにかつ力強く牽引することで、経済の成長とともに社会課題の解決、日本の再成長に貢献することを目指しています。
本協定を通じて、慶應義塾と三井住友銀行は、社会課題の解決と持続的な経済成長の実現に向け、スタートアップ創出・成長促進サポートに向けた取組を実践して参ります。
- 本協定の概要
主に、以下の事項について相互に連携し、協力を行って参ります。
(1)研究成果の社会実装に向けたシーズの事業化や活性化に関する事項
(2)スタートアップ創出・成長促進に向けた事業サポート支援に関する事項
(3)スタートアップ・エコシステムの構築に関する事項
<ご参考>
※ KSIPとは
慶應スタートアップインキュベーションプログラム/Keio Startup Incubation Programの略称。
慶應義塾大学の研究成果の社会実装を目指す研究者・起業家チームを対象にイノベーション推進本部スタートアップ部門が伴走支援を施し、「大学のディープテックシーズから、ユニコーン企業に成長するポテンシャルを有するスタートアップを継続的に輩出し、研究成果のグローバルな社会実装を通じて、経済や生活にインパクトをもたらす」というビジョンを掲げています。
【KSIPウェブサイト】https://innov.keio.ac.jp/startup/support/ksip/
以 上
【本件に関するお問い合わせ先】
慶應義塾 広報室 道祖土 m-pr@adst.keio.ac.jp
三井住友銀行 広報部 日出間 03-4333-2128
【プレスリリース全文】
慶應義塾 https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2024/12/25/28-164219/
株式会社三井住友銀行 https://www.smbc.co.jp/news/pdf/j20241225_01.pdf